タイトルを取るという事はどういうことなのか、それは多くの他人から認められたという証。作っている本人もそうだろうし、食べに行った客もそうだろうけども、グルメ記事を書く時にどうしても主観で語ってしまう。結局のところ美味しいのかそうでないのか、全ては自分の味覚に頼る事になってしまうわけで、味覚というか好みは人によって違う。絶対味覚というものがないだけに、料理コンテストなどのタイトル店という事になれば多くの人に認められた味、つまり美味しいお店という事になるのでしょう。
福岡ラーメン総選挙というコンテストで1位となった人気店、らーめん二男坊の博多デイトス店に行ってきました。
コクがあってクリーミー綺麗な豚骨ラーメン
らーめん二男坊博多デイトス店の外観。
博多駅で博多ラーメン食べたきゃとりあえず行っとけ的な存在になりつつある、博多デイトス2階にある博多めん街道。ここは博多ラーメンの実力店が鎬を削る激戦区。旨いラーメン屋は路地裏にあるなんて知ったかしている時代じゃない、最近の旨いラーメン店は、それなりの知名度と人気を得て出るところに出てくる、そんな時代なのよ。
駅のラーメン店なんて観光客向けで…なんて昔は思っていたけども、そんな固定概念はとっくの昔にぶち壊されました。ネットの時代だからね、あっという間に火がついて一気に拡散、客を呼べる店なんて周りが放っとかないもの。
店頭に飾られていた看板、博多豚骨らーめんのど真ん中らしい。
今回お邪魔したラーメン店は、福岡ラーメン総選挙で1位を獲得したという「らーめん二男坊」です。本店は博多駅前にあって、相当な人気店。その勢いを駆って激戦区である博多めん街道に参戦。
入口にある券売機。
入口には券売機があり、食券を事前に購入して入店する注文スタイル。いまや博多ラーメン界では一般的になっていますね、オーダーの聞き間違いもないしオペレーションの簡略化にもつながる、まさに普及するべくして普及したスタイルです。
らーめんは大きく二つに分かれていて、通常の豚骨ラーメンとコッテリ黒油豚骨があります。他はランチセットと、お得なセットメニュー。ご飯にトッピング、そして一口餃子。
らーめん二男坊博多デイトス店の店内。
訪れたのは13時半くらい、まだまだ満席に近い状態。人気のほどが伺えます。店の中はオープンキッチンにテーブル席がメイン、隅っこにL字カウンターがあります。テーブルの上には大きなアルファベットの札、それぞれの椅子には大きく番号が張られていて、まるで合同お見合い会場みたいな雰囲気。おそらく提供ミスを防ぐためだと思われます。
間違ったら気まずいですもんね、お互いに。こういうのはどんどんやっていいと思う、大衆向けの店なんだから。
注文したのは煮玉子らーめん800円…最近はスープにいろいろ使っていたりするし、原価も高くなってるんでしょうか。
食券を購入してスタッフに誘導されたカウンター席、注文は「迷ったらコレ」と書かれていた煮玉子らーめん。
お冷やの中にスライスレモンが一枚。
席に座ってお冷やを一口、レモンの香りが爽やか。カウンターに置かれたウォーターピッチャーを見てみると、スライスレモンが浮かんでいました。地味だけど嬉しいよね。
トッピングに餃子、ご飯もの。席に着いてからでも現金で追加注文が可能。替玉は後から注文できるのが嬉しいですね。
カウンターの調味料たち。
ラーメンを待つ間にカウンター周りをキョロキョロ。用意されている調味料は餃子タレ、替玉時に使うラーメンタレ、コショウ、ラー油。あと横で見切れている容器は紅ショウガ。最低限の品揃えで、ニンニクと辛子薬味もあるようなのですが常設されておらず、スタッフに申し出るようになっています。
ニンニクは欲しかった、まだまだ忙しそうな時間帯だしスタッフにお願いしにくいよね。ま、いっか。
濃厚だけどクセのないスープ
らーめん二男坊の煮玉子ラーメン。
込んでいる割には殆ど待たず、数分でやってきました「煮玉子らーめん」です。具はネギとキクラゲ、チャーシュー、トッピングの煮玉子。
見た目は濃いめの白濁スープ。
まずはお約束と言いますか、スープから一口。味はかなりグッとくる濃厚な豚骨スープ、少しトロッとした感じで甘さを感じる。豚骨の旨みはあるけれど、臭みを完全に消している。丁寧に濾されたような、クリーミーでマイルドな舌触り。なんていうんだろ、むかし神戸の元町に住んでいた頃、近所で食べた豚骨ラーメンがこんな味だった気がする。
何が言いたいかというと、なんだか福岡のラーメンっぽくない。逆に言うと福岡の地元では新鮮な味なんだろうね。
博多ラーメンの定番、極細ストレート麺。
マッタリしたスープが麺によく絡む。
麺は極細ストレート、硬さはいつも普通で注文するんだけれど、プツプツ噛み切れる食感を残した茹で上がり。固すぎず柔らかすぎず、噛み応えがあって好みです。
スープがまったり少しトロッとしているので、麺によく絡んでとても美味しい。さすがタイトルを獲ったラーメンです。
デカいチャーシュー。
チャーシューがうめぇ!
厚みがあってデカいチャーシューが一枚、少し炙ってあるのか焦げ目がついています。このチャーシューの味付けは好みですね、脂のノリも良く肉の旨みもシッカリ。柔らかいのに弾力がある。これは美味しい、食べごたえ十分で幸せな気分になります。
煮玉子よりチャーシュー麺にすべきだったかな。
半熟の煮玉子。
さすがにこのチャーシューを一口は無理なので、半分かじったところで次は煮玉子。塩気があって無難な味、普通に美味しい。
備え付けのゴマをパラパラ。
最初から少し甘味を感じるラーメンだったんだけれども、食べているうちにもっと甘く感じるようになってきた。ここでガツンとテイストチェンジするにはニンニク!と言いたいところなんだけど、小心者なのでスタッフを呼ぶのもなんだかなぁという気分。
ならばゴマならどうか…とても香ばしくてゴマの風味はイイんだけれども、やはり甘さが少し気になる。無理にでもニンニク頼むべきだったか…この味は絶対ニンニク入れると化ける。今までの勘でいくと間違いないね、凄く美味しくなるはず。
とってもバランスのいい優等生
食べていて後半は少し甘さが気になったけど、豚骨スープの豚自体に甘さがあるからね、これはしょうがない。全体の印象としては濃厚でまろやか、マッタリ系の豚骨スープで美味しかった。昔、といっても20年くらい前かな、その当時の福岡でコッテリ系と言われる豚骨ラーメンを食べたときは豚の臭みがガツンときた気がする。あの獣臭いのがクセになって、さすが本場の味だと思ったものです。
ただ最近の博多ラーメンは臭みを消したタイプが多くて、そういうラーメンは東京や関西に多かったんですよね。博多ラーメンの味自体が東京に引っ張られているのか、全国で味が平均化してきているのか、どちらか分からないけども、好き嫌いがハッキリ分かれるものよりも万人受けする方向へと動いているのでしょう。
という事でらーめん二男坊、ハイレベルでバランスがとれている穴のないラーメンでした。
「らーめん二男坊博多デイトス店」
住所:福岡市博多区博多駅中央街1-1 博多デイトス2階
営業時間:平日11:00から24:00(LO23:30)、土曜10:00から24:00(LO23:30)、日祝日10:00から23:00(LO22:30)
休日:博多デイトスに準じる
※この記事は私が訪れた時のものです、現状と異なる場合があります。最新情報、詳細はご自身で確認することをおすすめします。
博多めん街道の他のお店は「「博多めん街道」全店レポート2018年度版!博多ラーメンお薦めグルメスポット」で紹介しています。
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