実際に福岡市へ地方移住して実感、田舎暮らしは地方都市が最適解だと思う

「福岡市」は田舎暮らしを実践しやすい優れた地方都市、田舎暮らしを実践中の筆者が語ります。



地方へ移住するなら地域の拠点となる都市がおススメ

地方移住、田舎暮らし、一時ほど話題に上らなくなりましたが、それでも田舎への移住が増加傾向にある昨今。都会暮らしに疲れ、生活にゆとりがほしいという理由で田舎暮らしの実現に向けてリサーチを開始していたり、相談会なんかに行ってる人もいるんじゃないでしょうか。

筆者も田舎への移住に憧れていろいろと相談したり情報収集したんだけれども、Uターンで地元へ帰る人やどんな場所でも自立して生きていけるような手に職を持っている人以外はむつかしいってのが実感。移住してどうやって収入を得るのかがまず最大の障壁になってくるし、賃貸住宅がほとんどなかったりするとどこに住むのかというのも問題になる。いきなり家を買えというような移住の優遇制度があったりするけども、行って思ったのと違ったらどうするの?家なんか持っちゃうとミスマッチの場合に取り返しがつかなくなる。なので家なんか最初から買えるわけがない。

筆者の場合は田舎暮らしに憧れたというよりも、田舎になら新しいチャンスがあるんじゃないかと思って実際にアプローチしてみたり活動してみたんだけど、田舎独特のコミュニティーというか飲み仲間や先輩後輩で繋がっていくような人間関係の壁を超えるのが面倒くさすぎるので断念した。とにかく一緒に酒を飲まないと話が進まないとかね、コミュ障じゃむりだよなんなの…

今までに転勤で住んだことのある田舎なら鳥取の境港とか、四国も徳島や松山、宮崎なんかにも住んだことがあるし、田舎を知っていたつもりだけど…余所者じゃなく中に入ろうと思うととんでもない地獄が待っていることが分ったんだよね。

という事で田舎に住みたい、移住したい、東京はもう疲れた…という人にお勧めしたいのが地方都市。具体的には県庁所在地で、なおかつ福岡のような政令指定都市が断然いいんです。

「田舎の生活費が安い」という誤解

田舎は生活費が安いとか言われるけど、そんなことは全くない。本当に田舎といわれるような過疎化が進むところだと、仕事はあってもサービス業の販売職や営業、コールセンター、あとは運転手など都会にあるような仕事しかなくて、おまけに給料は都会よりも2~3割ほど安い。物価が安いとかいうけど、それは家賃だけ。プロパンガスならガス代は倍近く跳ね上がるし、スーパーなんかはむしろ田舎のほうが高いこともある。そして自動車必須。生活コストが下がるかというと…かなり微妙ですねぇ。

福岡も給料は大阪に比べても2~3割ほど安いので、福岡市内に住むより大阪市内の家賃が安い地域を選んだほうが生活は楽だと思う。東京は…家賃が高すぎで問題外。

①田舎暮らしにお金がかからないは嘘
土地は安い。それは間違いない。ただ、田舎は車が無いと生活できない。駐車場代、ガソリンや保険などの車の維持費が余分にかかる。そして買い物するところがないので、近県に出向いて買い物することも多い。

都市部・地方都市・そして田舎で暮らした私が教える、田舎ライフの落とし穴8つ。より

それでも地方の田舎的な生活も味わいたいというのなら、福岡はとてもバランスがいい。便利な場所でも家賃が安いし、バスや自動車で30分も行けば田園風景が広がる田舎があったりする。ディスカウントストアやドラッグストアといった安売り店は豊富にあるし、かなり快適な地方ライフを送る場所ですよね。収入が都会より少ないという点は、まあ田舎暮らしを条件にするならしょうがない。

過疎地で田舎暮らしはハードルが高すぎる

過疎地をどう定義するかが難しいんだけど、今や日本中のほとんどが過疎地と化しているわけだしね。ただそんななかでも人口がまだ増加傾向にあるような地方都市もあって、福岡はその数少ない都市の一つ。

で、過疎地が移住に適さない理由なんだけども、過疎化が進んでいる地域で一番怖いのは自治体の破たんリスクなんですよね。なんだかんだで自治体はそこに暮らす人々の生活と密接に関わってる。ゴミ収集であったり水道に下水道、教育や医療に介護、公共交通機関だって自治体の予算で支えられている事は多いのです。過疎化が進むと税収も減るわけで、財政状況が悪化すると住民税なんかの税負担にも関わってくる。

なので移住の候補地を探して下見に行ったなら、地域に住む人たちの年齢層をよく見るべき。20年後、30年後、果たしてどれだけの人たちがそこで生活しているのか。今を見ただけじゃ分からない。

それでもあえて過疎化が進む田舎に移住する人たちの成功例を見てみると、デザイン関係なんかのフリーランスや、カフェやベーカリー、レストランなど自営で独立する人ばかり。つまりいきなりそういうい事が出来る特殊な人しか、過疎化する田舎では生きていけないという事。

仕事どうするんですか、住むところは、そして閉鎖的で世間知らずな身内だけで凝り固まった地域コミュニティという厄介な問題。都会から抜け出したい人の中には人間関係ですり減ってる人もいると思うんだけども、そんな人がさらにグッチャグチャで面倒くさい人間関係に挑むなんて無謀というもの…よそ者への風当たりはキツイですからね田舎は。

問題のひとつは、田舎に住んでいる人が、見ず知らずのよそものに住んでもらいたくないと思っていることです

いつかはここで田舎暮らししたいわあ と
たまさかの帰省で親戚(長男の息子のヨメあたり?) がもらした社交辞令でまいあがり、
人生最大の覚悟をキメテやってきた人を
いともさっぱりと、追い払うのは、ごくふつうのありふれた、心も財布も貧しい田舎で起こっている事例

田舎に移住した人たちが遭う悲惨な目 「追い払われる」事例続々か

さらに農家を目指す若者を襲う悲劇、最近この手のトラブルが増えているようです

必死に勉強して努力して、農機具を揃えて、365日休み無く働いて育てた土地は『他人の土地』なのです。

他人の土地なので契約期間が終われば追い出されるが、それはちょうど、荒れた田畑が収穫できるまでになった頃なのです。
つまり農地を貸す人は、都会から来た移住者を、土地改良のための無料労働者として利用したいだけです。

田舎の人は親切で、土地や家を安く貸してくれるとか、そんな事は絶対に有り得ません。

もし都会の大家が田舎から出てきた人に、破格の安値で土地を貸したとしたら、何か企んでるに決まってますが、同じ事なのです。

農村移住はやめておけ 利用される田舎移住者たち

都会の人は普段から様々な価値観の人と接しているので、ある程度のコミュニケーションスキルがあるんです。そういう人同士でも疲れるのに、ムラ社会で独特のつながりを守ってきた人たちと接するのは異文化との交流、一筋縄ではいきません。とにかく質が悪いのは「郷に入っては郷に従え」が常識になっていて、よそ者が遠慮して地域の人たちに合わせなきゃ村八分です。そして結局のところ、田舎の人はよそ者が嫌いなんですよ。

各地で移住相談会なんかが開催されているけども、自治体の担当者と実際に田舎に住んでいる人は違う人ですから。

田舎暮らしをしたいなら地方の政令指定都市

田舎暮らしと言えば都市ではなく人里離れた場所を目指そうとする人が多いようですが、実は地方では都会と言われるような地方都市でも田舎暮らしは十分可能なのです。

まあ実際に田舎暮らしに何を求めるかで違いが出るんだけども、周囲にに田畑が広がるような田舎的な場所に住んで、休日は農業で土いじりなんかをしながら、趣味と仕事を両立して暮らしたい。将来的には趣味を生業として農家になったり、とにかく雇われない生き方をしたい。その程度なら地方都市で叶えることができます。

さらに政令指定都市クラスの地方都市なら移住のハードルもグッと下がる。例えば仕事、ネットで探せば沢山ある。派遣の仕事を適当に選べば都会からでも比較的簡単に仕事を決められる。まさか地方へサラリーマンしに行くようなバカはいないと思うので、正社員にこだわる必要が無いためにとりあえずの仕事なら派遣で十分。

ずっとサラリーマンやるつもりなら絶対に都会が有利、これは間違いない。地方移住なんてフリーと雇われのハイブリッドとか、完全にフリーで緩く生きていきたいという人が目指すこと。正社員として活躍したいなら東京へ。あそこはなんだかんだでスゴい人が集まっていて、大阪での仕事すら「ローカルやな~」と感じるくらいの別世界。筆者も東京でベンチャー企業の管理職として働いた記憶は今でも忘れられない。サラリーマンとしての充実度というか楽しさという点では、東京は他と隔絶しているね。なのでサラリーマンとして充実したいなら東京を目指せ、あと、とにかく稼ぎたいやつもね。

福岡市は田舎暮らしに適した地だと思うよ。

とにかく地方というと人の繋がりだとか地域コミュニティとか、ハッキリ言って人の繋がり至上主義みたいで気持ち悪い。

確かに福岡も地方なので、ある程度の全体主義的な同調圧力はあります。最初はそれが気持ち悪くて、田舎特有の地元大好きが目障りで大嫌いでした。それでも「俺は地元の人間じゃないから、そんなのしらねぇよ!」が許される都会的な寛容さももっていて、余所者でも自分から首を突っ込んでいかなければ地元の人とドライな付き合い方が出来る。コミュ障で他人に興味が無い、友達なんて面倒くさいから必要ない。そんな筆者でも普通に暮らしていけるくらいに他人と距離を置いて生活することが可能です。

仕事は東京や大阪に比べると種類が少ないのが残念だけど、それでも数は十分にあるのでネットで簡単に探せます。まずは仕事を決めて、住むところを決めて、サラリーマンやりながらすこしずつ田舎要素を取り入れてから、本格的な田舎ライフ、スローライフを目指していくという堅実な地方移住計画が立てられる。

スグは難しいだろうけども、やろうと思えば限界集落みたいな場所で超本格的な田舎暮らしも目指せる。


福岡市早良区の板屋地区、九州の中でも有数の田舎地域

地元の人が自慢するだけあって家賃も安くて住みやすいし、最低限とはいえ地下鉄も整備されていて交通の便も良い。さらに繁華街には欲しいものはたいてい売られていて、歴史スポットもあって中洲なんて歓楽街なんかもあったりする。飲食店はかなり充実していて、九州独特のグルメから東京の店と遜色ないくらい美味しいレストランもある。そして郊外に行けば田畑や山、川など田舎の風景が広がり、少し郊外に行けば直売所で新鮮な産直野菜が買える。さらにさらに、郊外はそれなりに過疎化が進んでいて耕作放棄された畑を使わせてもらえたりする。

小さな山里のような地域、漁師町のような場所、それらと都市部との距離が非常に近くて行き来がすごく楽。福岡は田舎も繁華街も歓楽街もオフィス街も、同じ市内に全てある地方の拠点都市。田舎暮らしのスタートには最適、田舎成分が足りないと思ったらそこから次のステップへ進むのがいいんじゃないかと思うんですよね。

という事で福岡市は地方移住に最適、実際に住んでみてほんとに実感します。おススメですよ。



 

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