「福岡市博物館」日本号が展示されていました!歴史展示が充実した博物館

博多でも天神でもなんだけれども、というかなんでこんな不便な場所に博物館を作ったんだよ…と文句を言いたい。

福岡市博物館は交通の便に難あり

世の中はというか、地方は都市の施設をコンパクトに集約して利便性を向上させましょうという時代の中で、なんでこんなに不便な場所に造ったのか理解できないのが福岡市博物館。天神からバスで行ったんだけれども、せめて鉄道の沿線に建てるべきではないかったかと強く思いますね。でもまあこれから自動車の自動運転が当たり前の時代になって、ライドシェアというのが一般的になるとこれはこれで良いのかもしれない。この立地は時代を先取りしまくったという事でしょうか。

マナー最悪で不便なバス、郊外にドカンと建つ博物館


福岡市博物館に向かうため西鉄バスのバス停へ

天神から福岡市博物館へ向かうためにバス停へとやってきました。乗り場の数が多いので、初めての人はかなり迷うかもしれません。とにかく不便な天神のバス乗り場。さらに言うと、福岡にはバス停で並ぶという文化が無いので大変。とくに年寄りが必死で割り込んでくるからたちが悪い。デカいスーツケースをもって一人で2人分くらいの場所をとる中国人、それが数人で固まるから狭い車内で邪魔になってしょうがない。よこから席を取ろうと必死で割り込んでくる老人の体当たり…なにこのカオスなバス乗り場、最悪です。

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福岡市博物館の近くで下車

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元寇防塁にちなんでなのか、歩道脇には壁が作られています。

バスに乗り込んでなんとかやって来た博物館の前、道路わきには壁が作られ海上からの侵攻に備える防塁が作られています。かなり長い区間続いていて、現在でも機能しそうな防塁。この厚みがあれば戦車砲でも撃ち抜けないでしょう。

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地域のシンボルロード的な場所、右手が博物館で正面に福岡タワーが見えています。

無駄に時間を使ってマナーの悪さに辟易しながら到着した百道という場所。とても綺麗な場所なので、来た甲斐はあったかな。地元の人は自動車がメインだろうから良いだろうね。それよりもスムーズに天神まで帰れるのだろうか…最寄りの地下鉄駅はケッコウ遠いのです。歩く羽目にならなきゃいいけどねぇ、到着と同時に帰りが不安になる場所です。

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福岡市博物館の建物、これはお金がかかってそう。

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福岡市博物館のエントランス、白を基調として明るくて開放的


歴史関連の書籍が充実したミュージアムショップ

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ランチメニューも充実、博物館の喫茶室

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市の博物館だけあって入場料は良心的

博物館がある場所はとても綺麗で開放的、自動車で行動する人にとってはいい場所なんだろうけども、観光客は公共交通機関での移動が基本ですから…それさえなければ海にも近いしおススメしたい場所なんですけどね。ということで博物館の中に入ってエントランスを抜け、展示室の入り口へ。ここで観覧料を支払って常設展示コーナーへ。

常設展示は古い都市だけに見応えあります

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常設展示室の入り口

常設展示室はよくあるタイプの古い時代から新しい時代へと向かって行く順番通りの展示。古代から中世にかけては博多が中心になっています。

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金印関連の展示はかなりの充実度、やっぱ博多と言えば金印ですか。

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縄文時代から弥生時代にかけての展示

古代九州には多くの国が割拠していました。環濠集落の復元模型なども展示されていて、案内のパネルなどと合わせて見ていくと当時の様子をイメージしやすい。これは期待が持てる充実の展示内容。

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古墳時代の甲冑

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古墳内部の石室を再現した模型

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古墳時代から律令時代にかけての展示

古代の王国が割拠していた時代から大和朝廷を中心とした国家へと移り変わる古墳時代から律令の時代。とても綺麗な状態で出土している甲冑や、当時の資料などを基に造られた模型が目を惹きます。大宰府を中心として博多が貿易都市として栄えていく、そんな時代の展示です。

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元寇の舞台となった鎌倉時代、商都だけでなく軍都としての機能を持ち始める時代。

鎌倉時代の博多に関しては、とにかく情報が不足していてかなり不満が残る内容。この時代は大宰府から博多へと九州の中心が変わっていった時代で、博多には鎮西探題という京都にあった六波羅探題と同じ役割を持つ幕府の機関が設けられました。博多の町は商都としてだけでなく、城郭都市として軍事的な役割が重視されるようになっていった時代。あまり研究が進んでいないというか、忘れられた時代のように感じます。

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年代ごとに分けて展示されている、博物館の案内板。

この案内板を見ても分かるように、鎌倉幕府による統治の時代を博多綱首(華僑)の時代と書いたり戦国時代の博多を博多豪商の時代と書いたり、とにかく博多が持つ軍事都市としての側面や室町・戦国の時代に支配者が目まぐるしく入れ替わった激動の時代については、あまり力を入れていないようです。

てか、そこが一番知りたいんですけど…

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中世博多の展示、内容は薄い

筆者が一番興味を持っているというか、このサイトでも力を入れているのが鎌倉時代から室町・戦国時代の博多なんです。なぜその時代かというと、まず情報が極端に少ない時代だという事。さらに博多の町が鎌倉や京都のように碁盤の目状の街に整備され、将軍家や大名家が本格的な対外貿易を始めた時代。聖福寺や承天寺、櫛田神社が整備され今現在の博多の原型が出来たともいえる時代。実際に博多の町を歩くと鎌倉幕府の執権北条氏の三つ目鱗紋が刻まれた寺を見かけることがあるんだけれども、日本国内におけける海外交易の拠点として整備された博多が、九州統治の拠点としても商都としても一番輝いていた時代なんですよね。

また有名な武将たちが勢力争いを繰り返した時代で、鎌倉時代末期には幕府の鎮西探題と朝廷の要請に応えた菊池氏の戦いである博多合戦があり、九州の戦国史に登場する著名な大名家である大内、大友、少弐、毛利、龍造寺、島津といった武将たちが博多を巡って争っていた時代。なんだけれども、なかなか実態が見えてこない。福岡市博物館に来れば何かあるかと思ったのですが、特に新しいものはありませんでした。

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豪商の時代、太閤町割り、小早川領となる時代。

博多の謎というか、福岡の謎の一つに豊臣秀吉による九州仕置きを終えて小早川家が筑前(福岡)を支配することになるのですが、筑前は30万石なんですよ。なのに黒田家が筑前を治めると、筑前52万石と急増するんです。黒田家が小早川家が岡山50万石に移封となった際に、小早川に負けないよう見栄を張って52万石にしたとか、いろいろと説があるようですが本当のところは不明です。

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博多を含めた江戸時代、福岡藩城下町の模型

福岡藩の時代、江戸時代になると博多は急速に衰退していきます。江戸時代の日本は鎖国によって海外貿易を禁じてしまったために、博多は貿易港としての機能を失います。代わりに貿易都市として賑わうのは長崎で、有力な博多商人の中には長崎へと拠点を移す人もいました。この時代から九州の拠点は熊本へと移っていき、大藩の城下町としてそれなりの規模は維持しますが特別な街ではなくなりました。この時代から博多は低迷期に入っていきます。

さらに福岡藩の領民には実質30万石の藩を52万石として運営するため重税が課されていたとも考えられていて、享保の飢饉で福岡藩が大きな被害を出したのは住民が重税に苦しみ余裕がなかったためだという意見もあるようです。

※参考:黒田52万石の不思議

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明治から大正、昭和の時代へ

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中洲を再現したジオラマ

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大正浪漫という言葉がピタリと当てはまりそうな、大正から昭和初期を思わせるカフェ

明治維新では全く良い所がなかった福岡藩、佐賀の乱における三瀬の戦いとか分析して展示すると面白かったかも…というのは意地が悪すぎか。

武士の時代が終わり明治から昭和にかけての時代の展示は圧巻というか、模型やジオラマ、カフェを実物大で再現するなどレトロ好きが大喜びしてしまいそうな展示が並びます。江戸時代末期から昭和にかけての撮影された写真なども展示されていて、当時の様子をリアルに感じることが出来る。これは見る価値大ありです。てか、多くの人に見てもらってレトロな建物などに関心を持ってもらい、今も残っている貴重な建物などを守って欲しい。今の市長は派手好き見栄っ張りのミーハーな人ですから、このままだとどんどん数が減ってしまいそう…

企画展示室

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企画展示室の入り口

なんだかんだで楽しいというか、博多の歴史を堪能できた常設展示。鎌倉から室町・戦国にかけての展示に不満が残ったものの、全体としては模型や古写真、再現図などを使って非常に分かり易く面白い展示になっていました。

常設展示室を出たら、続いて見に行くのは企画展示室。ここも最初に支払った観覧料で見ることが出来ます。展示内容は2ヶ月程度で入れ替わると公式サイトに書いてありました。

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4室ある企画展示室、落ち着いた雰囲気で静かに楽しむことが出来ます。

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幕末期に数多く輸入されたというリボルバー銃。特別仕様の殿様バージョン

幕末期に日本に輸入されていた拳銃が展示されていました。この銃は福岡藩主が帆足家に贈った豪華な装飾が施された特別製。幕末の拳銃と言えば坂本龍馬を連想する人がいるかもしれませんが、龍馬の銃はスミス&ウェッソン2型32口径モデル。この銃とは違いますね。

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あの北条早雲も所有した名刀「日光一文字」

後北条家の初代である北条早雲も所有したという名刀「日光一文字」が展示されていました。この太刀は豊臣秀吉による小田原攻めの際、降伏を勧告する使者であった黒田官兵衛に北条家から送られた太刀。

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日本三名槍の一本、黒田節で有名な大身槍「日本号」

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穂先には見事な倶利伽羅龍の彫刻、見た目にも美しい槍

Wikipediaによると日本号はもともと皇室が所有していた槍で、正親町天皇より足利義昭に下賜されたもの。その後は織田信長にを経て豊臣秀吉へ、さらに秀吉の家臣であった福島正則に与えられた。黒田節の逸話によると、酒の席で福島正則から黒田家臣母里友信に与えられた。

博物館の説明によると、実際に打ち合った傷があるために実戦でも使われたとされている。

他にも様々な展示があったんだけれども、企画展示の為、内容は都度変更になると思われます。

福岡の歴史を知る入り口に最適

交通の便がとにかく悪いんだけれども、福岡の歴史を学ぶには最適な場所。古代から現代まで、出土品や様々な模型などを使って分かり易く展示してあります。福岡に来たなら一度は足を運んでもらいたい、それだけの価値はある博物館。ただ中世博多の部分だけは、なんとか内容の充実をお願いしたいところ。

そういえば帰りもバスで…と思っていたのですが、バスがなかなか来ないために最寄りの地下鉄駅まで約20分ほど歩きました。それでもバスを使うより早く天神に辿り着けたかもしれない。とにかく交通の便がネック、もう一度行けと言われたら…よほど魅力的な展示が無い限り次はないですね。



「福岡市博物館」
住所:福岡市早良区百道浜3丁目1-1

Googleマップへ

開館時間:9:30から17:30(入館は17:00まで)、夏季に一部変更あり。
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝・休日の場合はその翌平日)、8月13日は開館、8月16日は休館、年末年始(12月28日から1月4日まで)
観覧は有料:公式サイトを参照ください。

※この記事は私が訪れた時のものです、現状と異なる場合があります。最新情報、詳細はご自身で確認することをおすすめします。

福岡市博物館公式サイト⇒http://museum.city.fukuoka.jp/

 

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