創業昭和2年(1927年)のソースメーカー、地元の味を守り続けて約100年という老舗の味です。
「コックソース」無添加こだわり調味料
日本でソースが一般に販売され始めたのが1800年代末期ごろのこと、それから30年ほど後、1927年に創業したという福岡のソースメーカー「コックソース」は昔ながらの味を今に伝える老舗。福岡や佐賀など九州産の素材を使い、無添加で作られた手作りの味。工場があるのは中央区の清川というところ、天神からかなり南へ行ったところなんだけれども、いまでも創業の地でソース一筋、職人の味を守り続けています。
知る人ぞ知るプロユースの博多ご当地ソースという渋い逸品、スーパーなどでは売っていないので探して買ってきました。
レトロな街並みに溶け込んだ老舗メーカー
コックソースの社屋
市営地下鉄七隈線の渡辺通駅で降りて、そのまま南へと歩いて行くと清川という場所に出ます。コックソースの工場があるのは清川2丁目、大通りから一本入った場所にあります。
コックソースと書かれたプレート、オリジナルのキャラクターが描かれています。
グーグルマップを頼りにコックソースを探して歩いて行くと、それらしき建物を発見。昭和の香りを残したレトロなビルなんだけれども、看板など派手な目印はありません。どうやろ、地図上ではここなんやけど…と正面から見ると「コックソース株式会社」と書かれたプレート。ここや、間違いない。ホッと一安心。
コックソースの社屋裏側、煙突が建っています。工場でしょうか。
これはまたエエ味の出た建物がありますね。一番古い建物は昭和の中頃のものでしょうか、ソース作り一筋90年以上という歴史を感じさせるレトロな工場。ここで博多のご当地ソースが生み出されています。
コックソースの裏手にはレトロな街並み
今も残る昭和の建物群
コックソースの社屋を見つけたので直売所でもないかとグルッと一回りしてみたのですが、直接小売りしているような窓口を見つけることが出来ませんでした。しかし老舗ソースメーカーが立地している地域だけに、周辺は昭和の街並みを残したレトロな風景。もう少し奥に入っていくと新柳町という遊郭街の跡があります。
つい最近まで味のある古い建物が沢山残っていたらしいのですが、再開発でマンション街になってしまったとのこと。今でも僅かですが現存しているそうなので、また機会があれば散策に向かいたいと思います。
清川2丁目にあった大黒様を祀った神社
少し歩くと大黒天を祀った小さな神社がありました。こういう風景もむかしはどこにでもあったんですけど、最近はめっきり減りましたよね。
いい場所だなぁとこのまま近くを散策していたい誘惑に駆られますが、今日の目的はコックソース。肝心のソースを買いに行かなければなりません。とりあえず困った時のグーグル頼みで探してみると、ファンファン福岡というサイトにコックソースが紹介されていて販売店の情報が書かれていました。
購入できる場所
◎ゆめタウン(博多店など8店)/「博多かつソース」(324円)
◎大丸福岡天神店 /「クラシックコックソース(410円)」、「博多炒めもんソース(410円)」
◎博多じょうもんさん(福重店など5店舗)/「柿のとんかつソース(540円)」、「体においしいトマトソース(540円)」、「柚子ジンジャー(864円)」、「元岡トマトケチャップ(540円)」など6種類。
※売り切れの場合あり
なるほど、一番近いのは大丸だけどトマトソース欲しいですよね…てか欲しい。ゆめタウンは近くにないし、自宅の近くに「博多じょうもんさん」があるのでそっちへ行ってみる事にします。ちなみに「博多じょうもんさん」とは福岡市農協が運営する農産物直売所、周辺の農家が直接持ち込んで販売しているお店です。
ん?よく読んでみると、本社で全種類を直売してると書いてますね…しまった、天神まで戻ってきちゃいましたよ。
まろやかで深い、優しいソースが絶品です
コックソースのクラシックコックソースと体においしいトマトソース
博多じょうもんさん入部市場で無事にゲット!
行きつけの博多じょうもんさん入部市場で無事にコックソースをゲット。クラシックコックソース410円とトマトソース540円の合わせて950円。スーパーで買う大手メーカー品に比べると少し高いけども、これくらいなら普段使いできない値段じゃない。店内には他に博多炒めもんソースと柿のとんかつソースも売られていました。常に入荷するのかどうかは未確認、売り切れ注意です。
クラッシックコックソースのラベルに書かれた商品の説明
クラシックコックソースの原材料表示
キャップの部分にはコックソースのマークが
クラシックコックソースにはウスターソース。ラベルにはウスターソース誕生の話などが書かれています。このソースは、昭和二年創業のコックソースが昔懐かしいソースの味を復刻したものだそうです。
スーパーで購入したカツにかけて食べてみました
懐かしい復刻ソース、昭和初期のウスターソースはいったいどんな味だったのか。スーパーでカツを買ってきたので実際に使ってみました。
まず一口、ソースの味が少しゆっくり立ち上がってきます。スーパーで買う大手のものと比べる味はとまろやか、角がありません。大手のソースは口に入れた瞬間から強い酸味とスパイスの味というか、エッジのきいたインパクトのある味がするのですが、このソースは凄く香りが良くてジワ~っとソースの味が広がる感じ。酸味は控えめで、そのかわり優しい旨みが口の中に広がります。角が取れている分、ソース本来の味を感じることが出来る。旨いねこのソース。
トマトソースのラベルにも説明書き
原材料表示、なんとたまねぎ酢が使われています。アレ美味しいんですよ。
続いてトマトソースなんですけども、佐賀産のトマトを使ったこだわりソース。クラシックコックソースもそうなんだけれども、原材料名にカタカナがとても少ない。無添加だからこうなるんですよね。さらにトマトソースの原材料名にたまねぎ酢と書かれています。筆者も佐賀のたまねぎ酢は良く使っていて、とてもマイルドで旨みの強い酢なんです。たまねぎ100%で作られたたまねぎ酢と佐賀のトマト、相性がとても良さそう。
ケチャップのように使ってみました…って、また揚げ物かよw
このトマトソース、ケチャップじゃないのでアレだけど、甘みもあってケチャップより凄く美味しい。しっかりとした酸味、そしてトマトの旨み、全体を包み込む甘味。とてもバランスが良いです。そしてクラッシックコックソースと同じくまろやかで味が柔らかい、そして深い。
やっぱ無添加で丁寧に作られているからでしょうね。化学調味料を使っていないという事なので、素材が持つ旨みを十分に感じる、まるで手作りソースのような味わいでした。
やっぱり福岡のものを使いたい
どうせ福岡に住むのなら、出来るだけ地元の物を使いたい。とっても美味しいご当地ソースが近くで売られていたので、これから愛用させてもらいます。醤油は既にご当地メーカー製を使い続けていますから、こうやって少しずつ地元産に変えていけたら素敵ですよね。コックソースには他にも魅力的な商品がたくさんあります、気になったら公式サイトを覗いてみてください。
「コックソース」
住所:福岡県福岡市中央区清川2丁目16-7
コックソース公式サイト⇒http://member.fukunet.or.jp/COOK/
※この記事は私が購入した時のものです、現状と異なる場合があります。最新情報、詳細はご自身で確認することをおすすめします。
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