「博多皿うどん ぴかまつ一番」長崎とは違う皿うどん、ご当地B級グルメを博多駅で食べる

博多皿うどん

もつ鍋、水炊き、ラーメンに明太子といった有名な博多ご当地グルメじゃないけども、マイナーでも地元民に愛される伝統の味があるのです。

「ぴかまつ一番」の皿うどんは博多でうまれた名物グルメ

皿うどんと言えば長崎の皿うどんを思い浮かべる人が多いと思うんだけれども、バリバリの揚げ麺や太目のソフト麺を使った太麺皿うどんとか、なんたって長崎皿うどんというくらいだからね。たしかに皿うどんの発祥は長崎であったとしても、博多で独自の進化を遂げた皿うどんもあるのですよ。それが今回紹介する「博多皿うどん」。

ザックリ特徴を紹介すると「太麺のソフト麺を油で揚げ焼きにして、スープを吸わせながら麺に味をしみ込ませる」という工夫がなされた、長崎とは一味違う皿うどん。揚げて戻すことによって生まれる独特の食感と、麺の中にしみ込んだ旨みが人気の秘密なのです。

博多皿うどん1

博多には多くの人が博多駅から来ると思うんだけれども、そんな人たちが一番お手軽に「博多皿うどん」を味わえるお店がここ。博多駅構内、博多デイトス2階のめん街道にある「ぴかまつ一番」です。

博多皿うどん2

お店の壁にも説明がシッカリ書かれていますけども「油でじっくり焼いた麺をスープで煮込み、麺の中に旨みを閉じ込める」皿うどん。どうですか、聞いただけでも食べてみたくなるご当地メニューでしょ。

なんと言っても「博多発祥の麺文化を語るうえで外すことのできない至高の一杯です」という殺し文句が秀逸。何度か博多に来ていていて、ラーメン以外の麺を食べたいと思ったら迷わず訪ねるべきお店なのです。

博多皿うどん3

それでは入口の食券機で食券を購入して、店内に入っていきましょう。

博多皿うどん4

今回は博多皿うどんを食べに来たので注文するメニューは決まっているんだけれども、実はこのお店の「ちゃんぽん」も美味しいと評判だったりするんです。どうせなら両方食べたい!という方のために、ちゃんぽんと博多皿うどんの両方が味わえるハーフサイズセットというのもありました。これはありがたい。

博多皿うどん5

店内は木目と白をベースにした清潔で明るくて、立ち寄り易い雰囲気。対面カウンターとテーブル席が少々。入り口に「アントニオ猪木」の開店祝い。隣の山本某は博多のローカルタレント。

博多皿うどん6

厨房はオープンキッチンで、こっちにもカウンター席がありました。若いスタッフがワイワイガヤガヤと、元気に仕事に励んでおりました。

博多皿うどん7

購入した博多皿うどんの食券をスタッフに渡し、カウンターに着席。備え付けの調味料は酢醤油にソースにラー油、胡椒。紅ショウガもありました。

博多皿うどん8

待つこと数分、やって来たのがコチラ。すんげぇ旨そうな皿うどん「博多皿うどん」です。

こうやって見てみると、安川が思っている皿うどんとは随分違いますね。太い麺が使われているので、太麺皿うどんかと思いきや、あんかけがかかってません。こんな皿うどんは初めてなので、どんな料理なのか期待に胸アツです。

博多皿うどん9

まず注目なのが、スープを吸わせて味を閉じ込めたという麺。かなり太麺で、スープを吸っていい色に仕上がっています。さらに所どころ焦げてるのが抜群に旨そう。

博多皿うどん10

中途半端だとアレなんで、ゴソッと口に入れて思いっきりモゴモゴしてみます。

うぅぅむっ!チキンベースのコクのあるスープが麺にシッカリしみ込んでいて、かなりシッカリした味が口の中に広がる。麺はモッチリモチッとしていて、焦げた部分が少し硬くてアクセントになっている。あまりしつこい味じゃないのでキレもよく、美味しいねこれ。なんだろ、味は焼きチャンポンに近いかもしれないけど、麺にしみ込んでる分だけ濃厚に感じる。

博多皿うどん11

具はシャキシャキのモヤシとキャベツにカイワレかな、なんか緑のやつ。そして豚肉に蒲鉾などの練り物。

博多皿うどん12

イカとエビも入っていて、ウマ味の増幅装置になっている。

これは旨い、味はシッカリしているんだけれども、尖ったエッジを立てた味じゃなくてマイルドで優しい味わい。胡椒やソースをかけたら尖がるんだろうけど、そのままだと旨みがジワワッとくる。安川は何もかけずにこのまま食べるのがすきだなぁ。こういう料理を食べるとさ、いつも家で作ってみたいと思うんだけれども、この奥深いコクのあるスープ味が出せないんだよね。

博多で生まれた皿うどん

博多皿うどんは福岡市の天神地区、現在も今泉ににある明治37年創業の「福新樓」という中華料理店で考え出されたメニュー。長崎の皿うどんも、博多の皿うどんもルーツは同じ、チャンポンをベースにして発展したメニュー。で、博多皿うどんなんだけれども、生まれたのは昭和初期頃のこと。当時の九州では中華麺を作っている製麺所が長崎にしかなく、完成した麺を福岡まで汽車で運ぶんだけれども、今よりも遥かに時間がかかった時代、加水率が多い皿うどん用の太麺は日持ちがしない。そのため麺の傷みを防ぐために焼き固めて運ぶようになり、運ばれてきた焼き固めた麺を調理の際にスープで煮込んで戻していたら博多皿うどんになった。という事らしいのです。

なるほど、とっても筋の通ったお話。まだクール便なんてなかった時代、輸送のための工夫から必要に迫られて完成したメニューだったのですね。

ということで昭和初期から受け継がれてきた歴史と伝統の味、博多に来たらぜひ味わってもらいたい料理です。博多駅構内のデイトス2階にあるめん街道、立ち寄り易い場所にあるので気になったら是非立ち寄ってみてください。



「ぴかまつ一番 博多皿うどん」
場所:福岡市博多区博多駅中央街1-1 博多デイトス2階めん街道
営業時間:10:00から23:00(LO22:45)
定休日:不定休

※この記事は私が訪問した時のものです、現状と異なる場合があります。最新情報、詳細はご自身で確認することをおすすめします。

ぴかまつ一番(ぐるなび)⇒https://r.gnavi.co.jp/9t01s0tu0000/

博多めん街道の他のお店は「「博多めん街道」全店レポート2018年度版!博多ラーメンお薦めグルメスポット」で紹介しています。

 

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