福岡にはいろんなブランド鶏(銘柄鶏)があるけども、地鶏は「はかた地鶏」だけなんです。本物の地鶏をお手頃価格で食べられる、ランチがおススメのお店を紹介。
福栄組合は福岡唯一の地鶏「はかた地鶏」の専門店
最近はいろんな名前の銘柄の鶏肉があるんだけれども、地鶏と認定されている鶏肉はそんなに多くないんです。地鶏と認定されるための条件はかなり厳しくて、日本農林規格(JAS)で定められた条件をすべて満たした鶏だけが地鶏として認められます。それ以外で様々な工夫をしてブランド化している鶏は、銘柄鶏と呼ばれていて地鶏ではないんです。
で、地鶏として認定されるにはどういう条件があるかというと
(1)在来種由来の血統が50%以上で出生証明ができる素びなを使っていること。
(2)ふ化日から80日間以上飼育していること。
(3)ふ化後は28日目以降は平飼いで育てること。平飼いとは、鶏舎の中また外で鶏が床や地面を自由に動けるようにして飼育すること。
(4)ふ化後28日以降は1平方メートル当たり10羽以下の環境で飼育していること。
という4項目。これらをすべてクリアした鶏だけが地鶏を名乗る事ができます。
はかた地鶏が地鶏肉としてのJAS認定を受けたのは2002年、九州第一号の地鶏でした。そんな貴重な「はかた地鶏」を使った料理の専門店が「福栄組合」なのです。
博多の川端商店街内、高級感のある落ち着いたお店
連日のように地元の人と観光客でにぎわう博多の川端商店街。
はかた地鶏の専門店「福栄組合」があるのは、博多でも人気の観光スポットである川端商店街のアーケード内。お土産からグルメまで多くのお店が立ち並び、中国からの観光客や地元の人で賑わっています。
はかた地鶏専門店「福栄組合」の外観、はかた地鶏を猛プッシュしております。
地下鉄の中洲川端駅を降りて川端商店街方面の出口から商店街へ、そのままアーケードに沿ってずっと南へ直進。アーケードがもうすぐ終わるという場所に福栄組合のお店がありました。櫛田神社もすぐ近くにあります。
店頭にあるはかた地鶏の像
はかた地鶏の説明が流れる液晶ディスプレイと広い待合スペース
お店の入り口にはかなり広い待合のスーペースが確保されていて、人気のほどをうかがわせます。その中に堂々と立つはかた地鶏の像「食えるもんなら食うてみぃ!」とは言わないか…
木とコンクリート、モダンでシックな店内。高級感がありますよ
店内に入るとコンクリートの床に木が映えるモダンで落ち着いた雰囲気、カウンターがずらりと並んでいます。
この奥にはテーブル席があると思われるのですが、一人で来たのでカウンターに着座。さっそくメニューを確認しましょう。
福栄組合博多川端店のランチメニュー
綺麗な写真と丁寧な説明が掲載された「お昼の御膳」メニュー。
一枚物のメニューに表裏、全7種類の御膳が用意されています。
さて、何を注文しようかとメニューを確認。内容は次の通り
- 「はかた地鶏」の一口チキンカツ御膳
- 「はかた地鶏」の土鍋雑炊御膳
- 「はかた地鶏」の鶏すき御膳
- 「はかた地鶏」ひつまぶし丼御膳
- 「はかた地鶏」のチキン南蛮御膳
- 「はかた地鶏」の唐揚げ御膳
- 「はかた地鶏」の親子丼御膳
価格は850円から1200円、ひつまぶし丼と鶏すき御膳以外は全て1000円以下と嬉しいお値段。最初は鶏すき御膳にしようかと思い注文したのですが…そういえば博多のご当地グルメに「鶏まぶし」というのがあったのを思い出し、ひつまぶし丼御膳に変更をお願いしました。厨房にオーダーを通す前だったのでセーフ、さすがに調理を始めてから変えてくださいってのは酷いもんね。
ボリュームがあってウマい!はかた地鶏ひつまぶし丼
福栄組合はかた地鶏ひつまぶし丼御膳。ひつまぶし丼、薬味と出汁、お味噌汁と香の物
午前11時半の開店直後くらいに訪れたため、来客数も少なくほどなくして料理が出てきました。トレーに乗っているのはひつまぶし丼と薬味、出汁、味噌汁、香の物、山椒と七味も付いています。ひつまぶしなので最初はそのまま食べて、次に薬味をのせ、最後に出汁を入れて茶漬け風にするという3つの美味しさが楽しめる。
ボリューム満点のひつまぶし丼、はかた地鶏のモモ肉とムネ肉が使われている。
メインのひつまぶし丼なんだけども、見るからに美味しそうというか品の良い焼き色。モモ肉とムネ肉が使われていて、見た感じだと半々くらい。
まずはアッサリしたムネ肉から頂いてみると、パサつかずにしっとりとした仕上がり。ムネ肉って水分が飛んでパサパサしたり硬くなったりするんだけれども、ジューシーとは言わないけどシットリしてとても柔らかい。噛むたびにジワっと旨みが出てきてとても美味しい。味付けは甘辛系の照り焼き風なんだけども、角が立たずに控えめだけどもコクのあるシッカリした味。
続いてモモ肉。コリコリとした歯ごたえが心地よくて、脂がのっていてコクのある旨みの強い肉。味付けが本当に良くて、前に出て来る調味料の強さは控えめなんだけども薄味というわけじゃない。肉の味をシッカリと味わえる絶妙な味付け具合い。
ご飯に合う合う、鳥の旨みとタレの味。
ご飯と一緒に食べてみると、ご飯にもタレがかかっていて物足りなさは全くない。日本人ゴロシですね、この照り焼き風の甘辛味は…
薬味はネギとワサビと刻みのり
すんごく美味しいので一気に食べてしまいたいとろだけども、ここはグッとこらえて第2形態、薬味のせへと移行しましょう。薬味はネギとワサビと刻みのり。
手始めにモモ肉ワサビ…メッチャうめぇ!これ鉄板だね、肉にもワサビ、本当によく合う。
ネギにワサビに海苔、そして山椒を少々
本格的に薬味をのっけていくんだけども、やっぱ和風甘辛系には山椒。
七味と好みが別れるかもしれないけども、どうしてもあのピリッとした山椒が欲しくなる。ウナギもそうだけど、和風の甘辛系と言えば山椒との相性が抜群なんですよ。
ワサビとネギ、海苔の風味が効いていてピリッと山椒。鶏の旨みと甘辛タレがここへ来て存在感を増してきました。
最後は出汁を入れてお茶漬け風
これは旨いよ、コッテリあっさりした関西でいうところのコッサリ系
かなりシッカリと調整された出汁、味が濃いめです。この出汁をかけたらタレの旨みが混ざって凄くコクのある味になって、それを三つ葉とワサビがスッと切ってくれるので切れがいい。鶏肉はあいかわらず噛めばギュッと旨みが出て来るうま味の強い鶏肉。
そもそも「はかた地鶏」ってのは筑前煮などの煮物にしても味がボケないように、噛めば噛むほど美味しい鶏肉を目指して開発された地鶏なんですよ。なのでこうやって出汁をかけても美味しさそのまま、鶏肉の味が他の味に負けずに前に出て来るんです。さすが本物の地鶏、味が濃い。
お店情報
はかた地鶏を食べたのは初めてなんだけど、やっぱ本物の地鶏は美味しいですね。福岡に住んでいながら地元の地鶏の味を知らないというのはもったいない、ぜひ食べてもらいたい味。ランチの価格はお手頃だし、ボリュームもあるのでコスパは非常に高いお店だと感じました。デートなんかで使うといいかもしれませんよ。
「福栄組合 博多川端店」
住所:福岡市博多区上川端町4-210
営業時間:ランチ11:30~14:00、夜17:00~22:00
定休日:不定休
※この記事は私が訪れた時のものです、現状と異なる場合があります。最新情報、詳細はご自身で確認することをおすすめします。
福栄組合公式サイト⇒http://www.fukuei.or.jp/
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