珍しい麺という事から名づけられた「ちんめん」というご当地グルメ、温かいのと冷たいの、両方食べてきました。
「ちんめん あま太郎」甘味屋なのに甘くない人気のご当地グルメ
福岡の天神で愛され続ける「ちんめん」という変わった名前の料理、なんとなく麺料理なんだろうと想像はつくんだけれども、いったいどんな料理なのかとても気になったので食べに行ってみました。「ちんめん」を食べられるお店の名前はあま太郎、名前からすると甘味処のような名前で、もともとは甘味の専門店だったみたいなんだけれども、そこで出した麺料理が大ヒット。いつのまにやら甘味よりも「ちんめん」の店になってしまったという福岡の人気店。あ、ちゃんと甘味もありますよ、店のメニューに。で、この「ちんめん」が誕生したのは昭和37年のこと、名前の由来は「珍しい麺」を使った麺料理だからという、大阪やったら「そのまんまやんけ!」と突っ込まれそうなネーミング。
「ちんめん」のあま太郎があるのは天神の中心地ともいえるソラリアステージビル、その地下2階の飲食街。
ソラリアステージビルは九州・本州各地への高速バスが発着する天神のバスセンターや西鉄福岡天神駅があるターミナルビル。天神地下街とも直結していて市営地下鉄へのアクセスも良好。数多くの飲食店が出店しているんだけれども、あま太郎は昼になると行列が出来るほどの人気店。
お店の前にはずらりと並んだ「ちんめん」のディスプレイ。
「ホットちんめん」と「ひやしちんめん」真冬でも冷たい麺を提供しているのも人気の理由かもしれない。チーコとかパーコと書いてあるけども、これはトッピング。チーコは鶏のから揚げで、パーコは揚げた豚肉。そういえばパーコ麺って中華料理屋でありますよね、豚肉の唐揚げがのったやつ。
入り口を入るとキッチンに沿ってL字に配置されたカウンターと、テーブル席。明るく清潔な店内。
カウンターに着座して、初めての店なのでメニューを拝見。温かい「ちんめん」だけでもスゴイ種類…てかトッピングが違うだけなんだけどね。思わず「メンマちんめん」っていいそうになったけど、メンマはそんなに好きじゃないので思いとどまりました。メンマが具の主役になってるなんて珍しいよね。
冷たいちんめんのメニュー。温かいチンメンがこっちにもありますね。
続いておすすめメニュー。セットにはちゃんと甘味がついています。福岡だけに豚骨風の「白ちんめん」なんてのもありました。
そして定食メニュー。ミニちんめんとのセットや、夜の定食なんてのもあります。
カウンターにはトッピングなどのメニューが貼ってあります。もうとにかく「ちんめん」をベースに、いろんなものをミックスしてカスタマイズできる。組み合わせのパターンは凄い数になりそうだ。
カウンターに用意されている調味料は胡椒と酢。
でもって注文したのはコチラ、鶏のから揚げがのった「チーコちんめん」の温かいやつ。なんだろ醤油ラーメンのように見えるけど、とっても和風、いわゆる和風ラーメンというやつでしょうか。
まずはスープを飲んでみたんだけれども、なんだろ…鶏ガラ醤油なんだけどラーメンのようにコクのあるコッテリじゃなく、和風テイストなんだけれどもラーメン風みたいな、優しい味だけど際立った特徴がないというか不思議な味。
最初は「温かいちんめん」
麺は福岡のラーメンでよく見る極細麺ではなく、少し平打ち気味の中華麺っぽい麺。四角い角麺ですね。色が黄色っぽいので玉子が入っている…こうやって見るとやっぱりやや平打ちした普通の中華麺。珍しい麺とのことなんだけれども…
食べてみるとすんごい歯応え、かなりコシが強い。味は普通だけれども、この噛み応えは確かにカタ麺好きの福岡の人にはウケルかもしれない。
そして鶏のから揚げ、大きめのものが3コのっていてボリュームがあります。味は醤油ベースの味付け、オーソドックスな味です。
そして玉子、合わなくはないけど、麺料理にタップリ入っていて味を薄めるというか、唐揚げが濃かったりするので全体を落ち着かせる役割かな。
なんだかすごく美味しい!というものじゃない、どちらかというと地味に感じる醤油ベースの麺なんだけど、古くからあるから食べなれた味として多くの人から愛されているんだろうね。
「冷たいちんめん」これを喰わなきゃだめだと怒られた
続いては冷たいちんめん。ちんめん食べたよって地元の人に言ったら「冷やし?」と聞かれたので「うんにゃ」と答えたら、冷やしを喰わなきゃ「ちんめん」を食べたうちに入らんとお叱りを受けまして、さっそく日を改めて再訪。冷やしちんめんを食べてまいりました。見た目はアレですね、完全に冷やし中華。
ちょっと変わってると感じたのは表面の具をどかしてみると、千切りのキャベツがドチャッと盛り付けられているところ。このキャベツ層がなかなかの厚さで、麺の発掘が大変。冬場はキャベツが高騰するから、原価大丈夫かな…などと心配してしまうほど。
さっそくズズズッと食べてみると、この食感はイイですね。珍しい麺というだけあって、温かいのよりも強い弾力を感じるコシが強烈な麺。ウン、これはクセになる。味付けは酸味のある冷やし中華のタレっぽいんだけれども、もっと濃厚で複雑な味でケッコウな苦味を感じる。
気になったのでたっぷりかけられた冷たいスープを飲んでみると、鶏ガラベースで酢と醤油とゴマ油、中華っぽい感じだけど和風のテイストも感じる不思議な味。独特のクセがあるので、ハマるとたまらないんだろうね。クセといっても不味い訳じゃないからね、普通に美味しいんだけれど独特の風味があるということ。
なんといってもこのハムがいいよね、久しぶりにこのハムを食べた。昔はハムカツとかね、パンにハムとマヨネーズ挟んで食べたりとか、オッサン達昭和世代にはたまらないんじゃないでしょうか。こういうチープな感じも昭和のB級グルメっぽくて、少し年齢高めの人から喜ばれるんじゃないでしょうか。
福岡にはいろんなご当地グルメがあるけれど、たまにはこういう地元っ子の間ではメジャーだけど、全国的には超マイナーという地元ならではのグルメを味わってみるのも良いんじゃないかな。
お店情報
「ちんめん あま太郎」
住所:福岡市中央区天神2-11-3 ソラリアステージ地下2階
営業時間:11:00から22:00(LO 21:30)
定休日:元旦のみ
※この記事は私が訪れた時のものです、現状と異なる場合があります。最新情報、詳細はご自身で確認することをおすすめします。
あま太郎公式サイト⇒https://www.amatarou.net/
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