「二葉食堂」博多祇園に戦前からある旧博多駅前の老舗大衆食堂

二葉食堂

戦前から営業している食堂という事ですから70~80年くらいになるのでしょうか、旧博多駅前、博多区祇園にある老舗大衆食堂に行ってきました。

「二葉亭食堂」昭和レトロな大衆食堂

福岡で最も有名な地名といえば博多、その博多の中心地である博多駅。現在の博多駅は1963年(昭和38年)に今の場所に移転してきたのですが、それまでは博多区祇園にありました。博多駅の歴史は古く、開業は1889年(明治22年)まで時代をさかのぼります。今回おじゃました二葉食堂はその移転前の旧博多駅前に戦前からある大衆食堂で、現在も一部に旧駅前繁華街の面影を残す博多区祇園で営業しています。この二葉食堂は博多駅のデイトス麺街道にある「二葉亭」の本店とも言うべき食堂、長く地元で愛されてきた大衆食堂なのです。

旧博多駅前の面影を残すレトロゾーン

二葉食堂1
博多の中心部では珍しくなったレトロな建物が並ぶ一角

二葉食堂があるのは開発が進む博多中心部の中に残された、数少ないレトロな雰囲気を残すエリア。上の写真で真ん中の茶色いタイルの建物なんて、側面はトタンの外壁だからね。表のタイルとトタンが寂びた茶色が見事に調和していて、もはやアートですよね。

二葉食堂2
博多区祇園に残る旧博多駅前の横丁通り「やぐら横丁」

旅館なども立ち並んでいたという旧博多駅前の繁華街、二葉食堂の近くにはやぐら横丁と呼ばれる昭和の面影を色濃く残した通りも残っています。

二葉食堂3
二葉食堂の外観

お目当てのお店「二葉食堂」の前、昭和の大衆食堂といったレトロな外観。さすがに創業時の姿を残すという訳にはいかないだろうけども、店の前にとまっているバイクがまたいい雰囲気。

二葉食堂4
店頭にはもちろん食品サンプルがずらり

二葉食堂5
暖簾をくぐって中に入ると…あれ?意外と今風でした

二葉食堂6
カウンター中心だけれども、小上がりにテーブル席が二つ

入口にはもちろん食品サンプル、メニューを見る限りうどんや丼を中心としたオーソドックスな大衆食堂スタイル。暖簾をくぐって店内に入ると、昭和のレトロ感はあるものの今風でもあるハイブリットタイプ。オープンキッチンにカウンターがずらり、小上がりに4人掛けの席もあります。

二葉食堂メニュー

二葉食堂7
二葉食堂のメニュー

カウンターに着座してメニューを拝見すると、大衆食堂だけにうどん・そば、カレー、丼、定食といったメニュー。わかめ、きつね、丸天、天ぷらなどオーソドックスなうどん・そばメニューから和風ラーメンやカレーラーメンといった少し変わり種もあります。

丼ものには天丼、かつ丼、牛丼。あとはカレーとカツカレー。丼に小うどんを付けたり、小丼にうどん・そばを付けるセットもあります。あとは定食メニューですね。

二葉食堂8
ちょっと一杯飲みたい時には一品メニューもあります。

大衆食堂と言えば軽く一杯飲めるような一品メニューが付きもの。とうぜん昼から飲むことも出来て、晩酌セットは680円。日替わりおつまみ、小鉢、枝豆に生ビールがついて680円ですからね、メッチャ安い。

何を食べようか…ぶっちゃけカツカレーが気になったんだけれども、喫茶店ならカツカレーを迷わず注文するけど大衆食堂だからね、ここはカツ丼にしましょう。

昔ながらの大衆カツ丼

二葉食堂9
二葉食堂のカツ丼

なんて言うんだろ、昭和の食堂といえばカツ丼!みたいな…そんなイメージってありません?

和風ラーメンやカレーラーメンも気になったんだけどね、やっぱこの店の雰囲気からしてカツ丼でしょう。注文して数分でやってきました。二葉亭のカツ丼には味噌汁と小鉢が付いてるようです。

二葉食堂10
今風のトロトロ系じゃなく昔ながらのストロングスタイル。ハードに煮込まれた玉子

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程よい厚みで味がシッカリしみ込んだカツ

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ご飯に沁み込んだダシがまたいい味出してるんだこれが…

肉厚で大きめのカツがドカッとのったカツ丼。カツは柔らかくてジューシー、衣が出汁の味を吸って美味しい。味に対する特別なこだわりとか、最近のグルメ風に半熟トロトロ玉子とかじゃないし、昔からのオーソドックスな味。なんていうんだろ、様式美というかなんというか「そうそうこの味」と納得してしまうカツ丼。

甘辛い味のしみ込んだ玉ねぎもいい仕事してるし、ほんとうに昭和の気分に浸れる懐かくて優しい味。最近の食堂やレストランって味のメリハリがハッキリしていたり、濃いめの味付けが多いけども、こういうシンプルでオーソドックスな味付けは逆に新鮮だよね。若者には少しパンチが足りないかもしれないけども…

二葉食堂13
カウンターに備え付けの調味料。ソース、醤油、七味、コショウ。

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七味をカツの上にパラパラと

カウンターに備え付けてあった七味をカツの上に振りかけると、香りがよくなってピリッとした刺激。これがまた美味しいんですよ。

一緒に出てきた味噌汁も優しい味で、小鉢の冷奴がいい箸休め。戦前から続くという老舗の食堂、長く地元で愛されてきた奇をてらわないシンプルなカツ丼。特別なにか特徴があったり、ビックリするほど美味しいというわけではないんだけれども、ホッと安心できる美味しさ。職場の近くにあったら昼食の定番にしてしまいそうなお店でした。

お店の情報

二葉食堂は博多デイトスの麺街道にある老舗豚骨ラーメン店「二葉亭」も運営しているんです。二葉食堂には豚骨ラーメンはなかったけども、そっちも昭和レトロというかホッと安心できるラーメンなんですよ。

二葉亭に行った時の記事はコチラ↓

博多名物の辛子高菜も美味しいので、お土産なんかにもよさそうなお店です。



「二葉食堂」
住所:福岡市博多区祇園町2-30

Googleマップへ

営業時間:11:00から22:00

※この記事は私が訪れた時のものです、現状と異なる場合があります。最新情報、詳細はご自身で確認することをおすすめします。

 

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