綺麗に整備された美しいお寺、本堂は立派で見ごたえ十分。外国人が次々と訪れていました。
「順正寺」は人気の撮影スポット?
博多区の人気観光スポットである櫛田神社の少し南、大きな山門が目印の万行寺と同じ並びに建つ浄土真宗のお寺である順正寺。2013年に境内が整備されたために見た目は凄く綺麗で新しいお寺に見えるのですが、実は天正11年(1583年)の創建。戦国時代に建てられた400年以上の歴史を持つお寺なのです。天正11年と言えば本能寺の変後に織田家で力を増した豊臣秀吉と、織田家の筆頭武将であった柴田勝家が争った賤ケ岳の戦いの年。山門や境内は真新しいですが、本堂は歴史を感じる堂々たる佇まい。
白壁が眩しい境内
博多区祇園、順正寺の山門
順正寺があるのは櫛田神社の南、国体道路という大通りを渡った先にある万行寺の隣。すぐ近くにはキャナルシティ博多もあります。
順正寺の山門から境内を撮影
白壁に囲まれ石畳が敷かれた境内
美しい山門をくぐると石畳が続き、周りを白壁に囲まれているためにとても綺麗なお寺です。内部はドーンと開放的、古いお寺らしいというか自然と調和したような風情はありませんが、これはこれで今風のお寺らしくて良いんじゃないでしょうか。
本堂も大きく立派な入母屋造り、玄関の唐破風屋根が描く曲線も美しいですね。
順正寺の本堂、新しい中に古い木材も使用されています。
本堂に近づいてみると比較的新しそうに見えますが、柱や梁には歴史を感じさせる古い木材も使われています。
曲線が美しい玄関
本堂の脇にある玄関の屋根、唐風の曲線がとても美しく細かい鳳凰などの彫刻は見ごたえ十分。本堂とは打って変って、こちらは歴史を感じさせる豪華な造り。写真を撮っていると白人の男女5人組が境内に入ってきて、記念撮影をしていました。
本堂横から裏手へと墓地が続いている
本堂の横から裏にかけて広い墓地が広がっていました。街なかにある寺にしては、随分と広大な墓地です。ちょうどここが博多の南端部、順正寺の裏には堀があり博多の町と外を隔てていました。
本堂の前で記念撮影をする外国人カップル
境内から山門
寺の裏手にある墓所を少し見に行って、本堂の前に帰ってくると着物を着た東南アジア系のカップルが記念撮影をしていました。純日本的な庭園を配したり自然を強く意識した古い寺や、どこか寂しいひなびた古刹など寂びを感じる寺も大好きなんですが、こういう現代的に整備された寺もバランスよく造れば悪くないと思いましたね。
とくにこの寺は白壁と瓦のコントラストがとても綺麗で、見事な曲線を描いた入母屋屋根の本堂、唐風の屋根を持つ玄関が石畳に映えてとても美しい寺でした。海外の人にはこういうメリハリのきいた風景が良いのかもしれませんね。記念撮影や休憩など、外国人が次々と訪ねてきては記念撮影をしていました。
インスタ映えの寺?
インスタグラムは面倒くさくてやっていないのですが、インスタ映えする寺なんでしょうかね。開けた空間に大きな建築物、そして広い空。背景と被写体のコントラストがハッキリしているので、とても分かり易い写真になると思われます。
街なかに残る古い建物や昭和のレトロな長屋など、地元の人があまり関心を持たないような古い建物の前で記念撮影している外国人をよく見かけます。賑やかな都会的なものは中国や発展著しい東南アジアの国々に追い抜かれていくでしょうから、これからも福岡が観光都市であり続けるには何が大切なのか。よく考える必要がありそうです。
「順正寺」
住所:福岡市博多区祇園町4-55
※この記事は私が訪れた時のものです、現状と異なる場合があります。最新情報、詳細はご自身で確認することをおすすめします。
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