博多ラーメンの有名店と言えば、真っ先に名前があがる「一蘭」というお店があります。一蘭はもともと双葉ラーメンという店で、福岡県南部の小郡市にありました。そこで何かがあって、一蘭の暖簾を譲り受けた人が博多に一号店をオープン。それが現在の一蘭。小郡で営業していた元祖の一蘭とは経営者も店も違います。
では元祖の一蘭は何処へいったのか……福岡の天神南、春吉というところに「鳳凛」というお店があります。実はこの鳳凛が辛味ダレの入った豚骨ラーメンを生み出した、一蘭の創業者がいるお店。つまり、味の正統はコチラが本筋。
という事で、辛味ダレ入り豚骨ラーメン発祥の店である「鳳凛」に行ってきました。
「鳳凛(ほうりん)」天神南駅スグ近く
鳳凛春吉店の外観
一蘭の元祖、ルーツともいうべき「鳳凛」の春吉店は、市営地下鉄天神南駅からほど近い場所にあります。ちょうど天神中央公園から国体道路を渡ったすぐ先、歩いて数分の距離。
店頭に掲げられていた看板には、鳳凛ラーメンの特徴が書かれています。
鳳凛で出されるラーメン最大の特徴は、なんと言っても唐辛子ベースの「特製辛味だれ」ですね。一蘭でこの味を知った人が多いと思うのですが、ここ鳳凛が元祖の味を引き継いでいます。
鳳凛春吉店の店内。
お店の中に入ると、中はかなり広い。オープンキッチンとカウンター、8人掛けの大きなテーブル席。
4人掛けのテーブル席も壁際にありました。
「鳳凛」のメニュー
鳳凛のメニュー表。
鳳凛のラーメンはトッピングでいくつかのバリエーションがあります、これは一蘭とは大きく違いますね。チャーシューめんに味玉、キクラゲ、ねぎ、といった定番から月見や特製らーめんまで。麺の硬さは4段階から選ぶようになっていて、辛味が苦手な方には特製辛味だれを無しにすることも出来ます。
時間帯でチョッピリお得なメニュー。
ランチタイム11:00から14:00は替玉が半額になっているみたいですね、夜の17:00から21:00まではビールが特別価格になっています。
8人掛けの大きなテーブル席に座ったのですが、卓上には特別な調味料などはなく餃子のタレのみ。
特製辛味ダレがうめぇ!
鳳凛の特製ラーメン。
メニューを見た瞬間に、特製ラーメンが気になったのでそのまま注文。待つこと数分でやってきました。
特製ラーメンには沢山の具がのっていて、味玉、もやし、ねぎ、チャーシューは4枚もあります。器も大きくて、ひょっとしたら大盛りサイズかもしれません。ぱっと見ただけだと唐辛子タレが入っていないように見えますが、ちゃんと真ん中に入ってます。それも一蘭よりタップリと。
白濁した豚骨スープ、脂は少なめ。
まずは辛くする前にスープを味わってみます。口に入れるとじわ~っと豚骨の味、臭みは無く、優しい味。後味に甘さが残りますね、この九州らしい甘い味付けは一蘭に似ています。一蘭と大きく違うのは、あまり喉が渇かないことかな。
一蘭のラーメンって、スープを飲むとやたらと喉が渇くんです。鳳凛のラーメンにはそれがない。
鳳凛オリジナルの生麺
麺は極細ストレート麺、ツルっとした食感でのど越しがいい。硬さは普通で注文したけど、プツプツと噛み切る食感もあって美味しい。
辛味ダレが少し絡んでいたけども、独特のピリ辛ダレに負けない芯の太いスープが絡んでバランスがいい。そのままだと甘く感じたけど、辛味ダレと合わさると凄く美味しいラーメンです。
鳳凛のチャーシュー。
チャーシューは薄めの味付け、豚本来の味がシッカリしていて、脂身の甘さが美味しい。
唐辛子ベースの辛味ダレ、一蘭よりこっちのが好みですね。
唐辛子ベースの特性辛味ダレは思ったより沢山入っていて、全部溶かすとガッツリ辛味ダレの旨みを味わえます。このタレがシンプルなようで独特のうま味があり、ぶっちゃけ一蘭より美味しく感じます。量が多いからそう感じるのかもしれないけど。
ただスープは確実に鳳凛のほうがナチュラルな味というか、必要以上に調整されていない自然な美味しさがあります。
元祖の味は美味しかった
鳳凛の公式サイトには「昭和四十一年(1976年)創業当時の味を復活させるために、元祖の一蘭廃業の十年後に新しい屋号「鳳凛」としてスタートした」と書かれています。他のブログなどを読んでみても、一蘭より鳳凛のほうが美味しいという記事が目立ちます。
一蘭と鳳凛は味がとても似ていると言われますが、元は同じ店なので似ていて当然。だけど実際食べてみると、かなり味が違うと感じます。一蘭が好きな人なら、ぜひ一度、食べ比べてみて欲しいお店ですね。
「鳳凛 春吉店」
住所:福岡市中央区春吉3-21-15
営業時間:月~木・日・祝日11:00から翌5:00、金・土・祝日前11:00から翌6:00
定休日:不定休(メンテナンスのため3ヵ月に1日ほど)
※この記事は私が訪問した時のものです、最新情報、詳細はご自身で確認することをおすすめします。
鳳凛公式サイト⇒http://ramenya-horin.jp/
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