博多で現在も営業中のラーメン店では最も古いといわれるラーメン店、中洲のど真ん中にありました。
「博多荘」中洲にある博多ラーメンの老舗、今でも人気のおススメ店
ご当地ラーメンの草分けともいえる博多の豚骨ラーメンですが、一番古いお店はどこなんだろうと何気なくググって見つけたのが「博多荘」というお店。博多に初めてラーメンが登場したのは1941年ごろと言われているんだけれども、博多荘がオープンしたのはその5年後、1946年のこと。ちょうど敗戦の翌年。開店当初のラーメンは現在のような白濁した豚骨スープではなかったとのことですが、そもそも博多には今のような白濁した豚骨ラーメンは無かった時代のこと。それから時代は流れ、博多ラーメンの主流である白い豚骨スープになったのです。
さらに博多荘はワンタンメン発祥の店といわれていて、なるほどエースコックのワンタンメンも豚骨だったなぁと、子供の頃に大好物だったインスタントラーメンを思い出しつつ地下鉄に揺られて中洲に到着。
現存する博多最古のラーメン店
現存する博多ラーメン最古の老舗、博多荘があるのはこの中洲のメインストリート沿い。市営地下鉄中洲川端駅から中洲へ、地上に出るとこの日は雪が降っておりました。店はこのまままっすぐ直進。
とても分かり易い看板、元祖ワンタン麺の提灯がかかったお店が博多荘。
ほんと中洲のど真ん中、飲食ビルが立ち並ぶ中にある博多荘。夜は多くの人で賑わう通りだけれども、昼はこんな感じでガラーンとしております。
店の入り口には博多荘を紹介する説明文が貼ってありました。昭和21年の創業、博多ラーメンの元祖的な存在で「ワンタンメン発祥の店」としても有名。ゲームの龍が如く5では永洲街の「博多荘」として登場。
とにかく寒くて寒くて、急いで店内に入るとスタッフから「寒かったでしょぅ」と声をかけられました。店内は思ったより広くて、オープンキッチンにテーブル席がメイン。カウンターもキッチン前に少しだけあります。
お好きな席へどうぞといわれたので、奥のテーブル席へ。ここから見る店内、とてもレトロで素敵なお店。山笠関連の写真が沢山飾ってあり、博多荘の創業者が博多祇園山笠「中洲流」の発足に尽力した方なのだとか。
まずはメニューを見てみましょう…何を注文するかほとんど決まってるんだけれどね。11:30から14:00まではランチタイムとしてランチセットや定食があります。
場所が飲み屋街のど真ん中だけに、一品料理も充実。
チャンポンに皿うどん、焼きそばとご飯もの。福岡ってチャンポンがメニューにあるラーメン屋が多いんですよ、なにげにチャンポン王国なのかも。焼きそばにちゃんぽん麺を使ったりするし。
注文を終えて窓の外を見てみると、そこはまさに大人のワンダーランド。貧乏人の安川には遠い世界だけれども、いつかは俺も!と思わなくもない。とりあえず中洲は飲み屋や風俗だけでなく、グルメスポットとしても熱いエリアなので取材に来れるように頑張らねば。
テーブルの上に置かれた調味料はとてもシンプル。餃子タレ、ラー油、胡椒にゴマ。
博多荘が発祥というワンタン麺
しばらくして注文の品が到着。もちろんワンタン麺ですよ、ワンタン麺発祥の店と聞かされて、初見で頼むのはコレしかない。
ちょっとマメ知識系なんだけれども、このどんぶりに書かれた文字。喜という字が二つ並んでいるんだけれど、これは結婚を祝う文字。中の良い夫婦を表していて、祝いの席で使われた文様なのです。
まずはスープから、いつものようにズズっと…うん、じわ~っと優しいスープ、見た目は油が凄いんだけれども優しい滋味系スープ。臭みも気にならないんだけれども、今風の博多ラーメンとは違います。五臓六腑に染み渡るといいますか、口に入れた瞬間からガツンと来るエッジの利いた味ではなくて、ソフトな口当たりで程よい塩けと旨みがジワーッと広がる感じ。
麺は博多ラーメンの代名詞ともいえる極細ストレート。このスープにこの麺、長浜のラーメンと同系統。
面もズルズルいけちゃいます、スープの旨みがダイレクトに乗っかる極細ストレート麺。
続いてチャーシュー。味付けは控えめで、豚のうま味、脂の甘みを感じる美味しいチャーシュー。
そして準主役級の具である「ワンタン」なんだけれども、かなり本格派の具がギュッと詰まったワンタン。トロッとした皮の中にプリプリした具が入っていて、味付けもシッカリ、食べごたえのある美味しいワンタン。
老舗らしい素朴で滋味豊かなラーメンでした
ラーメンとしては最近流行のガッツリこってり系じゃないのでトレンドにのってはいないのだろうけども、スープのベースがとにかくシッカリしているのでアッサリしているように感じるけど、実はコクがあるグッとくる芯の太いスープ。昔のラーメンはこうだったんだろうね、ここにいろんな物が足されたりして今の博多ラーメンがあるんだと思う。豚骨醤油だとか魚介豚骨だとか鶏ガラ豚骨だとかね。
という事で昔ながらの豚骨ラーメンが食べられる、博多で一番古い店。博多以外から来た人なんかを連れて行ってあげると喜ぶんじゃなかろうかと思うんですよ、おススメのお店として紹介しやすいですよね。
「博多荘」
住所:福岡市博多区中洲4-3-16
営業時間:11:00~14:00、18:00から翌3:00
定休日:不定休
※この記事は私が訪れた時のものです、現状と異なる場合があります。最新情報、詳細はご自身で確認することをおすすめします。
博多荘公式Facebookページ⇒https://www.facebook.com/hakatasou/
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