レトロブームとか言われてますけど、昔から「古い物を懐かしんで楽しむ」という行為は行なわれていまして「懐古趣味」という言葉もあるくらい、ブームという一過性の現象ではなく常に人々の間で親しまれてきました。
ということで平成も終わろうというこの時代に、博多や天神に残る昭和の面影を残す渋い食堂を集めてみました。
自由亭(博多区冷泉町)
自由亭の外観
博多の旧市街地区、冷泉町にある古い町家をそのまま使った食堂「自由亭」の外観。櫛田神社にもほど近いこの地域、昔はこのような建物が連なっていたと思われます。
自由亭の店内。
店内はカウンター席のみ。ランチは数種類のおかずが並んでいて、その中から選ぶスタイル。お酒が並んでいるので夜は居酒屋になるようです。
玉子焼き定食。
玉子焼きが凄く美味しそうだったので、玉子焼き定食をチョイス。九州なので砂糖をいれた甘い玉子焼きかと思いきや、塩加減が絶妙でとても美味しい玉子焼きでした。
紹介記事「「自由亭」博多旧市街にあるシブいレトロ食堂で玉子焼き定食ランチ」
住所:福岡市博多区冷泉町9-2
営業時間:11:30から13:30 夜は18:00から(食べログ)
定休日:土曜日・日曜日・祝日
丸万食堂(博多区上川端)
丸万食堂の外観。
店頭に創業八十一年と書かれた川端商店街の近くにある老舗食堂「丸万食堂」です。メニューも豊富で、ザ・昭和の食堂という素敵な外観。
丸万食堂の店内。
椅子、テーブル、そしてテレビ。すべてがレトロ、昭和の光景がそのまま残る店内。さすがにブラウン管テレビじゃなかったけどね。
サービスランチ650円
福岡のソウルフードはやっぱチャンポンですよね、定食屋、ラーメン屋、そば屋、とにかくあらゆる場面で遭遇します。ということで、老舗のチャンポン(ミニ炒飯付)を食べてみました。
味は尖ったエッジはなく、優しくじわ~っと沁みる味。昔ながらのチャンポンでした。
紹介記事「「丸万食堂」創業八十一年!博多川端のレトロな老舗大衆食堂でランチしてきた。」
住所:福岡市博多区上川端町4-204
営業時間:ランチ11:00から14:00、夜の部17:00から20:30
定休日:日曜・祝日
竜馬(博多区綱場町)
竜馬の外観
昼膳と赤ちょうちんの店「竜馬」は、綱場天満宮のすぐ近く旧市街にある食堂。オフィスビルに囲まれているので、地元サラリーマン御用達のお店です。
大生館というレトロなビルの1階にあるお店で、昼は弁当も販売しています。
竜馬の店内
昼休みと同時に押し寄せてくるサラリーマンに対応するために、小鉢などが席に用意されてますね。壁には居酒屋メニューが貼られていて、清潔感のある店内。
塩サバ定食
みそ汁がとても美味しい定食でした、塩サバは安定の美味しさ。福岡は港町ですから、魚はとにかく美味しい。
紹介記事「「竜馬」地元リーマンに人気!博多のレトロな定食ランチ&赤提灯の店」
住所:福岡市博多区綱場町3-11 大生館1階
営業時間:昼は14時頃までとの情報アリ、夜は夕方から居酒屋です。(未確認)
定休日:不明
一善めし青木堂(中央区大名)
一善めし青木堂の外観
ここは有名な大衆食堂で、外国人にも人気のお店。天神のトレンディスポットにポツンと現れる、昭和レトロな食堂です。
一膳めし青木堂の店内。
店内に飛び交う中国語、おそらく台湾の人じゃないかと思われる団体がいました。ランチはメニューで注文する定食と、ガラスケースから好きなおかずを選んで組み合わせることが出来ます。
豚味噌丼と単品のオムレツ
ランチメニューから注文した豚味噌丼と、ガラスケースから単品でオムレツをチョイス。手作り感が伝わってくる優しい味の豚味噌丼、とても美味しかったですよ。
紹介記事「「一善めし青木堂」昭和レトロな大衆食堂!福岡天神の渋い飯屋」
住所:福岡市中央区大名1丁目11-28
営業時間:平日昼8:30から15:30・夜17:00から21:00(LO20:30 )、祝日11:00から17:00
定休日:日曜日
二葉食堂(博多区祇園)
二葉食堂の外観
戦前から祇園で営業しているという二葉食堂。博多駅デイトスにあるラーメン店「二葉亭」は、この食堂が運営しているラーメン店です。昭和の中頃まで博多駅はここ祇園にあったため、二葉亭がある界隈は旧博多駅前の繁華街でした。
関連記事「旧博多駅があった祇園、駅前繁華街の面影が今も残るレトロな街並み」
二葉亭の店内
縦長のカウンター、店内は比較的新しいですね。奥には小上がりの座敷席もあります。
二葉亭のカツ丼
グルメブームで半熟トロトロとか、いろいろと丼も変化してきましたが、そんな事はお構いなしのカツ丼。だしが沁み込んでシミシミになった衣が絶品、昔ながらのストロングスタイルで懐かしい味でした。
紹介記事「「二葉食堂」博多祇園に戦前からある旧博多駅前の老舗大衆食堂」
住所:福岡市博多区祇園町2-30
営業時間:11:00から22:00
おまけ+2
ここまでレトロな大衆食堂を紹介してきたんですけど、他にもぜひ知ってもらいたいレトロなお店があるんです。「うどん屋」と「中華飯店」なんですけどね、とにかく昭和の雰囲気が凄いのでここに「おまけ」として掲載します。
新生飯店(中央区天神)
新生飯店の外観
いかにもな雰囲気の新生飯店。見るからに昭和、さらに場所が少し奥まったところにあって穴場感がハンパない。天神ビブレ脇のトンネルを抜けた先、都会のエアポケットのような場所。
天神ビックバンのエリアに入っているので、いずれ壊されてしまうのか……かなり心配です。
新生飯店の店内
店内も見事な昭和、メニューは壁にかかっている札。椅子もカウンターも年季が入っていますね。
新生飯店の「みそうどん」
壁を見ると見慣れないメニュー「みそうどん」というのがあったので、思わず注文。これはアレです、ジャジャ麺ですね。肉や竹の子などが細かくカットされて、具沢山の餡。少し甘めの味付けで、ちゃんぽん麺に絡んで美味しかったですよ。
紹介記事「「新生飯店」天神の繁華街でタイムトンネルを発見した!レトロな路地裏と中華飯店」
住所:福岡市中央区天神1丁目10-14
営業時間:11:30から18:00(食べログ)
定休日:日曜日
みやけうどん(博多区上呉服町)
みやけうどんの外観。
大正時代に建てらえたという町家をそのまま利用しているお店、みやけうどんの外観。うどん屋としては戦後スグくらいからなのですが、店の佇まいがもう、大正浪漫です。
みやけうどん店内
古いままで使われている店内、全てがレトロ、この中に入っただけで満足できそうなくらい。もう文化財にしても良いんじゃないでしょうか。
丸天うどん
太くてぶよぶよ、のびてんじゃないの?と思ってしまうほどに柔らかいうどん。これが博多うどんの特徴なのです。
薄味でサッパリした出汁、極太でやわらかいうどん。調味料が今ほど充実していなかった時代、昔の味ってこういうシンプルなものだったんでしょうね。
紹介記事「「みやけうどん」博多うどんの老舗、タイムスリップしたようなレトロ空間」
住所:福岡市博多区上呉服町10-24
営業時間:月から金曜日11:00から18:00、土曜日11:00から17:00(Google)
定休日:日曜日、祝日(Google)
探せばもっとあるかもしれない
博多・天神で見つけたレトロなお店、いかがだったでしょうか。まだまだ探せば沢山ありそうなんですけどね、情報が少なくて見つけきれていないのが現状。平成が終わって新しい時代が始まろうとしている今、昭和という時代がもっと評価されるようになるんじゃないでしょうか。
温故知新、過去を尋ね求めて新しきを知る。気になったら訪ねてみると、新しい発見があるかもしれません。
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